「面倒見のいい隼人は想像もつかないけど、まあ、同室者の世話をするのはいいことか」 真坂が肯定してくれたので、ようやく安心して綾菜は続けた。 つかみどころがないのは事実だが、世話好きのいいひとという認識は合っているはず。 「朝も起こしてくれるし、お菓子もいっぱい分けてくれる。お風呂あがりに、髪を乾かしてくれるときもあるかな」 「髪を乾かす?」 御影は完全にフリーズ。 「綾菜ちゃん、可愛がられているね。……そっか、隼人はこういうタイプにはまるのか」 真坂は、頷きながら妙に納得している。