王子様はルームメート~イケメン彼氏とドキドキ寮生活~


 綾菜は、助けを求めて理佳を見あげた。

 見た目は美女だけれど、中身はとても男前。

 理佳を選んでも、みんなは納得してくれるのではないだろうか。

「綾菜、わかっていると思うが私は女だ」

 一刀両断されてしまった。

 こころの声が聞こえていたらしい。

「決めなくちゃ、いけないんだよね」

 綾菜は、初めてできた男友達二人を交互に眺めた。

 冷静な優等生のように見えるけれど、意外に子どもっぽい御影琥珀。

 肩肘を張らずに等身大で話せるひと。

 とにかく変人で変態。ふざけてばかり。反面、さりげなく周囲を気づかうことのできる真坂純也。

 一緒にいると笑顔になれるひと。

 どちらかを選ぶことなんて、できるのだろうか。

「意地悪眼鏡と、変態美女。こんな究極の選択、難しすぎるよ……」

 こころの中でそう呟いてみる。

 いや、こころの中で呟いたつもりだった。