「だから、そういう目は男にしろといつも言っているのに……」
「女の子にしかキャッチできない視線を送っているの。男の子にしたって意味ないよ」
幼い子に諭すかのように、綾菜は理佳に言いきかせた。
返ってきたのは深いため息。
「アンタねえ……。琥珀と純也を見てみなさい」
理佳は寮長コンビを指さした。
「二人がどうかしたの?」
「僕、今のかなりきたんだけど……」
真坂は綾菜から目を逸らした。頬が赤い。
「お前はやっぱりバカだ。どうして今のが男に通じないと思いこめるんだ?」
御影は俯いたまま顔をあげようとしない。どうかしたのかと覗きこむと、片手で覆って顔を隠してしまった。
もしや、綾菜が原因で様子がおかしいのだろうか。
身に覚えが全くなくてわからない。
「……私、なにかやらかしたのかな?」
「やらかした!」
御影に真坂に理佳。
三人のユニゾンはぴたりと合わさった。
