おうじさまのしつけ



俺はひとまず彼らのもとに戻り、警戒しながらじっと二人組を見た。


ひょろっとしたもやしみたいで弱そう。


だけどもう一人は色黒で体格がいい。


反対称的な二人組に俺はちょっと首をひねった。


「こいつら何?」


「さっきここでケンカしてたんだよ」


姫が答えた。


「ケンカ!?」


俺は後ずさる。


すると、体格のいいほうは焦って訴えた。



「ちっ違います!…いや、違わないけど…。


あの、この人がなんか悪い奴に巻き込まれてて…


そんで俺、風紀委員の斉藤って言うんですけど


俺、そういうの見ていられない性格で…」


「そんでそのケンカに参戦してこいつを助けたってこと?」