俺はガキの二倍の速さで食べ終わった。 「ごちそーさん」と手を合わせて ガキのほうを見た。 「んで、お前はなんて言うん?」 うつむくガキんちょ。 「まぁ言いたくなければ良いんだけどさ」 「おまえじゃなくて“ひめ”」 ……。 それが本当の名前なのか? まぁ、ちょっとのお姫様ごっこに 付き合ってやってもいいか。 姫も食べ終わり、食器を洗っていると “ピンポーン”とインターホンが鳴る。 「さて、王子様の登場だ」