おうじさまのしつけ





「おっじゃましまぁ~す!」


パンパンの小さなリュックを背負ったガキが
俺より先に俺の家に上がりドタバタと徘徊。


俺はリビングのソファーにカバンを置き
先に夕飯を作り始める。


「ダレもいないの?」


「ああ」


「おかあさんとおとうさんは?」


「他で住んでる。俺、一人暮らしなの」


「ふーん」


俺と同じにリュックをソファに置き
こたつにぬくぬくと入る。


「あー、今、電源入れるわ」


俺はキッチンから手を離し、
こたつの電源を入れる。