未憂を家の近くまで送った後


俺は李生の所に向かっていた


学校には まだ電気が付いていて


サッカー部が練習していた


グラウンドに向かうと 


李生はボールをゴールに向かって


蹴っていた


「お! 湊!」


俺に気付いた李生は 


ボールを蹴るのを止めて


俺の所にやって来た


「・・・こんな時間まで練習かよ?」


「試合近いんだよ てかさ・・・


未憂送ってもらってサンキューな?」


「・・・別に」


未憂を送った事は 前もって


メールで知らせておいた


「なぁ・・・湊」


「あ?」


「あいつさ・・・お前には


なんでも話すんだな?」


ドクン


少しだけ・・・李生の目が


睨んでいるように見えた


「気のせい・・・だろ?」


「最近の未憂の態度・・・


おかしいんだよな」


こいつ・・・仮にも自分の彼女だろ?