翌朝、朝食んときに甲斐堂先輩といる幸崎を見つけた。
談笑している様子だ。
甲斐堂先輩はスポーツやる人間とは思えんくらいのんびりとしたマイペースな性格で、
なんやろ。
ほわほわしてんねん。
そんな空気が幸崎と合うみたいで、仲が良かった。
俺は二人に近づいて、
「はよっす……。…マネさん風邪ひいてへんか?」
と声をかけた。
「あ…はい。ありがとうございます。」
ぎこちない返事。
「おはよ、大。大丈夫?」
「なにがっすか、」
俺はなんのことやらという顔で通り過ぎる。
ちらりと離れてうかがってみると
顔を見合わせて笑っていた。
なんやねん。
頬なんか染めて。
なんだかもやもやした感情が胸のなかを占める。
なんでこんなに…。
去年の夏のことだった。

