夏期合宿



練習終わって、コーチに呼ばれた俺と甲斐堂先輩がもどってくると、水かけっこしてふざけあってたのかびしょ濡れの幸崎が視線を集めてた


「馬鹿かお前、鈍感なんかアホなんか…いくらなんでも自覚しろや」


すっけすけやん



ドキッとしない男はおらんっちゅーくらい色気ふりまいてんなや



「こーら、みちゃだぁーめ」


甲斐堂先輩が大きなバスタオルを持ってきて後ろから幸崎を包み込むように抱きしめた



それにちょっとムカついたけど、とりあえず大勢の目にさらすよりかはましか

とりあえず俺ら二人の部屋まで連行



「ゆ〜き〜や〜。覚悟はいい?俺のお説教とかレアだから心して受けてね」


にゅーっとほっぺをひっぱっていい?と言い聞かせる先輩


「ゆきやはね、どんなにみんなと同じように馴染んだとはいえ女の子なんだから。気をつけなきゃ。男って単純だから、あんま刺激しないであげて?」


ね?


そういってぽんぽんと頭を撫でた先輩の顔を微妙な顔でながめる幸崎をみて、あぁ、こいつまったくわかってへん

と思った


「先輩、そんなオブラートに包んだ言い方じゃ伝わりませんて」



ばっとバスタオルを剥ぎ取って、ビシッと指をさして、俺はゆった


「みてみぃ!!お前、下着すけてんねんて!!気づくやろ普通!!あほちゃうか!!いくら男っぽい感じになったちんちくりんでも盛りのついた男子高校生からしたら雌は雌やねん!わかったか?!例えば…」



ドサッ…




「こういうことされても…文句言えへんねんで?」



ベッドに押し倒して、できるだけ圧をかけてそう言うと…途端、火がついたようにぶわぁっと赤くなると目尻にうっすら涙をためて

「は…はぃ…っ」

なんて言うもんやから、色々やばかった



「ちょっと、大輝…。やりすぎ。ストップ」


先輩の言葉を合図に幸崎のうえから退くと、あいつはがばっと起き上がってバスタオルに包まって。


「満井サンの…ばかっ…。どーせ…男女ですよっ…うっ…でも…すみません…っ」