「来て。」



ある場所まで来て自転車をとめると俺は幸崎の手をひいて歩きだした。



戸惑いながらも緩く手をにぎりかえしてついてくる幸崎がどうしようもなく愛おしい。














「ここ。」





「ここから、日が落ちんのが、見えんねん。好きな奴が出来たら、そいつだけにみせたろうと…思ってたん。」




「以外とロマンチストですね、満井サン、ふふっ…」




「余計なお世話やな。」






「すみません」












「あのな、…。お前、なんか勘違いしてたみたいやけど。わかった?」






「…こっちの台詞ですね、」





「今日はずいぶん生意気やな」







「はい、生意気です。生意気ついでに、「ちょっとぬけてる」ので、言われなきゃ、わ…わからないかもっ知れませんねっ…!」









「ぷっ……(笑)あっはっはっはっ!!真っ赤やん!!」




「ゆ、夕日のせいですっ!」




「ん〜…いい度胸してるやん?覚悟し………」











思い切り、




引き寄せて、




抱きしめて、




「お前が」




耳元で





「好きや」






って








囁いてやる。











(大、うまくいったの?)


(先輩…あんた最初から…<emj:152>)


(ふふっ…なんのことやら。可愛い後輩の恋愛相談にのっただけやもん。)


(…あんたにだけは敵うきがしませんわ…ホンマにくえない人やな…)





はめられたくさいけど



結果オーライってやつやな。