「…もう…よろしいでしょうか?……お父様…」




「……いや………まだだ……」



「あらぁ…可愛いわね……これでお見合いは完璧ね!!」




「お母様!!!!……私はまだ了承しておりません。…………だいたい私には好いている方がいらっしゃるのになぜ?……」



ここはテアの実家である。




両親に連れてこられ、気づいた時にはドレスをメイドに着せられていた。





これはどういうことかと聞くと、お見合いがあるそうだ。
全く身勝手極まりない両親である…
と改めてテアは感じた。






そして父親はドレスを身にまとった娘の写真を何枚もいろんな角度からとり、
嫌になったテアが父に声をかけたが、
父は聞き入れない…




それが冒頭の1節だ。





「…私には……あの方がいるのに……………」




テアの言葉を知ってか知らずか、両親は笑っていた。




その笑顔を見て、
縛りあげてやりたいと思うテアであった。