五里霧中




リンは僕の手から流れ出る血を平然と眺めて、にこっと微笑んだ。


「にぃに、そんなに他のやつらが重荷なら、私が―――」


静かにリンと僕の唇が重なった。


リンの小さな唇は濡れたように潤っていて、なんだか鳥肌が立つ。


別にリンだからじゃない。


誰に触れたってこうなる。



僕は人間が、怖いのかもしれない。


長いキスの間、そんなくだらないことを考えた。