五里霧中




声を掛けて数秒もしないうちに、勢いよく扉が開かれた。


「おはよ、にぃに!遊びに来てくれたの?」


「まあね、そんなとこ」


「入って、入って」



彼氏が遊びに来たときのように微笑み、扉を目一杯まで開けてくれる。


あくまで恋人扱い。


兄とはいえ、僕は彼女の愛する人なのだ。


僕はリンに抗うことなく頷き、部屋に入った。