自分の足が奏でる下駄の音を聞きながら、遠くから響いてくる祭囃子も同時に耳に入れる。
騒がしいところにいないと、自分がどうにかなってしまいそうだった。
ずっとイイ子にしているのに、あの人は私を迎えに来ない。
これ以上どうすればいいって言うんだろう。
途方に暮れて溜息を零す。
熱気を帯びた、祭り独特の空気がどうにも今の自分に不釣り合いで、なんだか自分だけ別の世界にいるように感じる。
いつになったらあの人は私に会いに来てくれるんだろう。
どれだけ待てば、あの人は私を許してくれるんだろう……
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