電話が終って…麻古さんが椅子を立って俺の前に来た。 昨日と同じスーツ姿の麻古さん。 何だか…あの片桐と朝まで一緒だったような雰囲気。 ……そう思うと胸が痛み始めた。 顔では平静を保って…俺は笑顔で挨拶。 「おはようございます!…昨日借りた…台車…返しに来ました」 「ありがとう~」 「何処に置いたらいいですか?」 「そこの隅に…お願い」 「はい!」 俺は愛想よく…返事して麻古さんの言われるままに…隅に畳んだ台車を置く。