片桐部長が会計を済ませて…私は先に外に出る。


 ひんやりとした空気が私の全身を包む。


 エントランスの巨大水槽を眺めようとしたけど…私の背中に暖かい…温もりが
舞い降りた。


 この匂い……


 この暖かさ…



 慣れ親しんだ……片桐部長のモノ…



 私は…その温もりに身体も心も預ける。


 私の胸元に回った両腕が私の身体を半回転させた。


 「ここは??」