何も知らなさそうな…結城先輩。


 それに結城さんは妊娠中で体調は思わしくない。


 話を切り出せなかった。


 「……主任…一つ…お願いあるの」


 「!!?」


 キッチンに立っていた美原先輩も結城さんに呼ばれた。


 「この封筒を…モデルの流千亜さんに渡して欲しいの…。主任は仕事を一緒に
して面識あるでしょ?彼女に渡せば分かると思う」


 この封筒の中身は…


 美原先輩はバツの悪そうな顔をしていた。


 「わかった…」


 麻古さんはしっかりと封のされた封筒を結城さんから受け取った。