私の王子様は新入社員!?~オフィスの秘め恋~

 私は澪生を連れて、タクシーで皆岸のマンションまで向かう。


 私はガラスの向こうに流れていく昼間の風景を眺めていた。


 「俺…片桐部長に皆岸さんと別れて欲しいと昨日…直談判しました」


 「!!!?」


 「本当は麻古さんと別れて欲しいと言いたかったけど…言えなくて…俺…
皆岸さんにもしものコトがあったらどうしよう!?」


 澪生は頭を抱え、自分を責めるように…髪をグシャグシャに掻き毟る。


 「澪…生…!?」