「手伝ってくれるんだよね?」
「え?あ、うん。もちろん!」
「藤崎君の家、これから泊めてもらってもいい?」
「へ。」
思いもよらない頼みで俺は磨の抜けた声をだしてしまった。
「死んでから…3日間、誰に話かけても応えてくれなくて、淋しくて。やっと私の言葉が届く人が現われたんだもん。」
「えーと、その…。」
「やっぱ迷惑?」
「全然!…じゃなくてえーと、うちでよければ。はい、どうぞ。」
「よかった、ありがとう。私はじゃあ未練がはれればこの世から成仏できるってわけだよね?」
「まぁ、多分。なんか、ある?」
「駅前のチョコレートケーキ」
「チョコレートケーキ?」
