キミをわすれない



「じゃあ、それ全部叶えればいいのかな?」



「私、ここにずっといたいのにな。」



吉澤さんは遠くのほうをみながら呟く。



そうだ、彼女からしたら急にこれからの人生が崩れ去ってしまったんだ。



「うん、そうだよな。ごめん…。」



「冗談だよ。藤崎君、謝ってばっか。」



冗談?なにが冗談なんだか。

吉澤さんは俺より明るくて、まるで俺の方が死んでるみたいだ。



どうしてこう、明るくいられるんだ?