GS地区の話は良く耳にもしていたし、小さいころから立ち寄るなと言われて育ってきたくらいだから、少しは知っていたけど、そんな深い内容までは知らなかった。
でも、そんなこと、今のあたしには関係ない。
あたしこと、柊さくらは恋になると先が見えなくなるほど、盲目に走る性格。
どんなに危険な区域だろうが、死に導く場所だろうが、そんなのどうでもいい。
会いたい。
ただ、修ちゃんに逢いたいの。
そんな私に那美は目を合わせるたびに、行くな!と忠告してきた。
私は、適当にうなずき返して、あまりにもしつこい那美に行かないと嘘をついて納得させたけど。
私が行かないわけがない。