「この『PE』の初披露宴なんだ。派手にやらなきゃ損だろう」
「……全く。少しは緊張感というのを持て」
 マスターは振り向き、後ろにいるアーサーに向かって話しかける。
「気分はどうだ」
「人が……死んでいる」
 アーサーが死体を見つめながら呟く。アーサーはまだ学生だ。身体能力が高いという理由で今回の試運転に参加させたが、経験はマスターやライに明らかに劣っていた。
「さて、もう全て片づけた。さっさと帰ろうぜ。こんな欠陥品で何時までも外に居たくは無い」
「欠陥?」
 マスターが首を傾げる。確かにまだ試作機で至らない部分も多いが、決して欠陥品では無かった。
「銃弾数発で中破しやがった」
 その言葉に、マスターはため息を吐いた。