どんな目をして甘く囁き、どんな力で抱き寄せて、どんな風にキスをするのだろうか。 馬鹿みたいな発想、近藤洋平になってみたい。 一日でいい、一時間でいい、田上結衣に好かれる存在になってみたい。 ずっと片思いをしていた。 告白をして振られた。 それでも好きだった。 彼氏ができていた。 こいつはどんなあの子を知っているのだろうか。 俺は見れないし聞けないし壊せない。 ライバルの薬指には太陽よりも光る輪――卑怯だ。 彼女に愛される権利は自分にしかないと主張する傲慢さの象徴ではないか。