youthful days~男女7人青春物語~

「林さん、いつも雨野さんを独り占めしてるじゃないの…」

蚊の鳴くような震えた声で、真美子が言った。

「雨野さんはみんなの雨野さんなのに…。

でも、林さんはそんな雨野さんを独り占めしてる…。

自分のものだって言うように、いつも一緒にいる…。

私、それが許せなくて…」

グスグスと鼻を言わせながら、真美子は手で顔をおおって泣き始めた。

ルイは気の毒になった。

確かに、自分はそう言う地位にいる人間だ。

学校中の憧れの的で、アイドルのように毎日騒がれている。

けどそれは、自分が好きでなった訳じゃない。