youthful days~男女7人青春物語~

彼女が別の男に抱かれている。

自分以外の男と関係を持っている。

彼らはよっぽど夢中になっているのだろう。

2人は、自分がここにいることに気づいていない。

“女”としての本能を見せ、杏夜は男に抱かれていた。

ああ、そうかと蒲生は思った。

自分はもうそんな風に見られていなかったのだと思った。

そんな風に思われていなかったのだと思った。

「――ハハッ…」

乾いた笑い声を出しながら、蒲生は気づかれないように家を出た。

出た瞬間、蒲生は走った。