youthful days~男女7人青春物語~

何の変化ないまま、学校から出て10分が経った。

あっという間に、愛の住むマンションについてしまった。

「結局、変化なしか」

マンションの玄関にもたれかかると、ルイはため息をついた。

「あれ?」

加藤が何かに気づいたと言うように、声をあげた。

「どうしたの?」

「あの人、何してるんだろうって」

加藤が指差す先にルイは視線を向けた。

少し離れた電信柱の影に隠れている怪しい人物が1人いた。

その人物はルイと視線がぶつかった瞬間、慌てたように逃げ出した。

「待て!」

ルイはその人物を追いかけた。