youthful days~男女7人青春物語~

「じゃ、見せてくれ。

教える」

そう言った蒲生に莉緒は微笑んで教科書とノートを開いた。

放課後の授業の始まりである。

「――で、ある。

わかったか?」

そう言った蒲生に、
「はい、とっても」

莉緒は首を縦に振ってうなずいた。

「ホントか?

テストで苦労しても知らないぞ?」

からかうように言った蒲生に、
「大丈夫です!」

ムキになって言った彼女に、蒲生は目を離すことができない。

ああ…やっぱり、自分は彼女を愛しているんだと思った。

生徒以上に、彼女を思っているのだと言うことを知った。

それは、無意識だった。