その言葉に、耳を疑った。

「――雨野さんのことが、好きだったんだ」

告白してきた加藤のその瞳は、真剣そのものだった。

「――あたしで、いいの…?」

信じられない気持ちの方が強くて、ルイは加藤に聞いた。

「雨野さんでいいんだ」

そう言って加藤が微笑んだ。

知らなかった。

こんなにも近くに、自分を思っていた人がいたなんて知らなかった。

「返事を聞かせて」

そう言った加藤に、ルイは手を差し出した。

「よろしく、加藤くん」

そう言って微笑んだルイの手を、加藤は重ねた。

☆★END☆★