「――あの、先生…?」

戸惑いながら声をかけたルイに、
「昨日の告白、なかったことにしてくれないか?」

永田が言った。

「――えっ…?」

言われたルイは訳がわからなかった。

なかったことに、して欲しい…?

それはつまり、ジョーダンだったと言うことだろうか?

そうなると、昨日眠れなかった自分がバカみたいに思えた。

何故だか知らないが損をした気分だ。

けど、永田は頭をあげようとしない。

「ああ、わかりました…」

ルイはそう答えることしかできなかった。