youthful days~男女7人青春物語~

何をやっているのだろう。

頭の中ではそう思っていても、躰は従うままである。

外の喧騒が聞こえなくなる。

ああ、どうやら始まってしまったらしい。

そう思っていたら、
「蒲生先生ー。

北原さーん」

誰かの探す声に慌てて唇を離したのと同時に、ハッと我に返った。

「い、行くぞ。

2年の部がもう始まるぞ」

そう言った蒲生に、
「はい」

莉緒は椅子から腰をあげた。

玉の数を数えているその声を背に、2人は世界史準備室を後にした。