youthful days~男女7人青春物語~

このままのペースで走れば確実だ。

そう思っていた時、
「人気者だな」

その声に視線を向けると、
「蒲生先生」

隣に蒲生がいた。

「何やってんですか?」

そう聞いたルイに、
「見た通り」

蒲生が答えた。

走っていることはわかっている。

「そろそろ疲れたんじゃない?」

蒲生が話しかけてきた。

言い方は永田だと、ルイは思った。

空手部の顧問を務めているだけのことはある。

「まだ大丈夫です」

ルイは跳ね返すように答えた。