youthful days~男女7人青春物語~

「何してるんですか?」

そう聞いた光に、
「走ってる」

蒲生が答えた。

ああ、そう言えば走るって言ってたっけ。

「8位はないんじゃない?」

そう言った蒲生に、
「これから3位に行くところです」

光は言い返した。

「そう」

「きゃーっ!」

会話を邪魔するように響く歓声の先にいるのは、ルイだった。

「人気なもんだな」

そう呟いた蒲生の声に聞こえないふりをする。

「じゃ、勝負してくる」

「頑張ってくださーい」

先を走る蒲生の背中を見送った。