youthful days~男女7人青春物語~

「位置について…」

蒲生の声にランナーたちは身構えた

パン!

晴れ渡った空に鳴り響いた銃声はスタートの合図だ。

ルイはランナーを抜くと、トップに躍り出た。

「ルイちゃーん!」

歓声が響いた。

やっぱり実力者だと、光は思った。

スタート時点の自分の順位は13位中8位である。

(せめて3位に行かなくちゃ!)

腕を振って走ろうとした時、
「全然じゃない?」

その声に視線を向けると、
「蒲生先生」

蒲生が横にいた。