(降りれば解放される!)
と、ルイは思った。

そうしている間に、電車が駅に止まった。

プシューと扉が開いた瞬間、我先にとでも言うように電車からたくさんの人が降りた。

(みんなここで降りるんかい!)

心の中でツッコミを入れた後、ルイも電車から降りた。

夜に眠って満タンだったはずの体力は、満員電車のせいで奪われた。

半分フラフラになりながら、ルイはベンチへと足を向かわせた。

ベンチのうえにカバンを置くと、乱れてしまった制服と髪を整えた。