youthful days~男女7人青春物語~

「ついでにドルチェも頼むか?」

蒲生が聞くと、
「うん」

莉緒が首を縦に振ってうなずいたことを確認すると、蒲生は手をあげると店員を呼んだ。


時刻は、夜の8時を過ぎていた。

「帰りたくないなあ…」

ポツリと、莉緒が呟いた。

一瞬、思ったことが口に出たのかと思った。

何故なら、自分も帰りたくないと思っていたからだ。

このまま莉緒を送って、家に帰ってしまったら、今日が終わってしまう。

夢のように過ごしていた今日が、何もかも消えてしまう。