外国人だった実母は、莉緒が物心をつく前に亡くなった。
それから中学2年生の時まで父親と2人で暮らしていたらしいが、その年の秋に父親が再婚した。
新しく母親となった女性は父親の部下で、莉緒とは1回り年齢が違っていた。
その翌年に、父親と彼女の間に娘――妹ができたのだそうだ。
莉緒が継母にいじめられているとか、家族に邪魔者扱いされているとか、そんなことではない。
でも莉緒は、何となく居心地が悪いと言っていた。
――お父さんとお母さんと妹、プラスわたし…みたいな
そう言った後、莉緒は自虐的に笑っていた。
「どうせ彼らも出かけてて、夜遅くなるみたいだし」
ポツリと、莉緒が呟くように言った。
それから中学2年生の時まで父親と2人で暮らしていたらしいが、その年の秋に父親が再婚した。
新しく母親となった女性は父親の部下で、莉緒とは1回り年齢が違っていた。
その翌年に、父親と彼女の間に娘――妹ができたのだそうだ。
莉緒が継母にいじめられているとか、家族に邪魔者扱いされているとか、そんなことではない。
でも莉緒は、何となく居心地が悪いと言っていた。
――お父さんとお母さんと妹、プラスわたし…みたいな
そう言った後、莉緒は自虐的に笑っていた。
「どうせ彼らも出かけてて、夜遅くなるみたいだし」
ポツリと、莉緒が呟くように言った。



