youthful days~男女7人青春物語~

光は振り返ると、蒲生に視線を向けた。

「今日は夜遅くに帰るかも知れないから、俺の夕飯は用意しなくていいよ」

そう言った蒲生に、
「わかりました」

光は首を縦に振ってうなずいた。


もうすぐ梅雨とは思えないくらいに晴れているが、光の心は曇っていた。

隣には永田がいる。

当然、恋人同士じゃないから手は繋がない。

彼との距離は、大きい。

それが自分たちの関係みたいで、光は胸が痛くなった。

実際、そう言う訳なのだが。

「蒲生先生、どこに出かけるんでしょうね?」