youthful days~男女7人青春物語~

彼のその笑顔に、胸の痛みがさらに増した。

でも、これでいい。

「けど頑張り過ぎてから回り、ってことはないようにな」

そう言った永田に、
「そんなことはありません!」

光は言い返した。

自分は生徒でマネージャーで、そして同居人だ。

永田からして見れば、自分はそんな風にしか見られていない。

だから自分は片思いを捨てて、永田の片思いを応援する。


日曜日。

蒲生は洗面所の鏡の前で身だしなみをしていた。

今日は莉緒と美術館に出かけるのだ。

世間で言う、デートと言うヤツだ。

彼女とのデートは今日で2回目である。