youthful days~男女7人青春物語~

「川上」

その声に振り返ると、永田だった。

彼の登場に、チクンと光の心が悲鳴をあげた。

「あ、先生」

できるだけ笑顔を作って、永田に対応した。

「一緒に行くか?」

そう聞いてきた永田に、首を縦に振ってしまった自分を恨んだ。

永田への思いを断ち切ると、昨日決めたばかりじゃないか。

けど首を縦に振ってうなずいてしまったのは、まだ未練がある証拠だ。

光は未練がましい自分を呪いたくなった。

「あの、先生」

永田に声をかけた。