「蒲生先生、ご飯ですよー」

ドアの向こうから光の声が聞こえたので、
「おう、今行く」

蒲生は携帯電話をカバンの中に放り投げると、部屋を後にした。


その日の夜のこと。

「――狭い…」

永田と蒲生は1つのベッドで横になっていた。

ベッドはシングル、2人で寝るとかなり窮屈だ。

しかも、ベッドの中で男が2人と言うのはないんじゃないだろうか。

その隣の部屋で、光は聞き耳を立てていた。

永田と蒲生がどんな話をするのかと、気になっているのだ。

同じ部屋で男が2人――光にはそう言う気はないが、興味はありだ。