19番目の彼氏

どうして?



やっぱり浮気してたの?



あたしを利用してたの?






あたしの足は自然に隼人達の行く方へ動いていた。




「…ありがとう、隼人。やっぱり助けてくれた…。通り過ぎた時、あたし信じてたの…」


そう言って美愛さんは隼人に抱きついた。





……あぁ…。本当なんだなって…。



確信した。







あたしはここに居たくなくて、これ以上見たくなくてここから走った。



「……美羽!」


後ろから沙織の声が聞こえた。



「…どうしたの、美羽?あれ、吉川隼人は?」


……あ……。


そうだった……。


美羽に協力してもらおうとしてたんだっけ…?



「……もう沙織、大丈夫だよ」