「そうね…」
結花はじっとぼくを見ていた。


ぼくが、その大人びた表情にドキッとしていると、結花は、立ち上がってぼくの横にちょこんと座った。
そして、ぼくの唇に自分の唇をつけると、ぼくの中に舌をそっと入れてきた。
ぼくはただ彼女に身をまかせていた。


「…すげぇ……甘い」


唇を離したあとで、ぼくは魔法にかけられたみたいに固まっていた。

「ふふふ。ケーキのせいかな?」

「いや、そんなんじゃない」

ぼくはそれを確かめるために、結花をぼくの方へ引き寄せて、もう一度彼女に口づけた。
今度は、ぼくが彼女のなかに入る番だった。

そうしているうちに、ぼくはだんだん、自分のなにかが抑えきれなくなってきた。