「おい、どうした?」 和尚の長い脚に蹴られて、ぼくははっとした。 ホームルームの時間だった。 ぼくは、議長から、名指しで意見を求められていた。 「はいっ…」 ぼくは、あわてて返事した。 周りが、どっと騒ぐ。 「え?なにこれ」 「聞いてなかったの、翔?文化祭でやる題目だよ」 「なに?」 「おまえ、いま、ミスコンに賛成したの。あんまり決まらないから、次のやつの意見にみんな従おうってことになってたんだよ」