"ピンポーン" 冬の独特の冷たい空気が 通り抜けるこの住宅街に 響き渡ったような気がした。 「…芽依っ? ゴメン。今開けるから」 やっぱちょっと早かったかな…? 「どーぞっ」 「おじゃまします…」 「今から緊張しちゃってどうすんのー。 とりあえず、お茶でも飲んで落ち着いてから出よ? 春樹とは11時半に家に行くって言ってるから」 「うん。分かったー」