ライブ当日。

駅前で恭輔と待ち合わせをした。

キョウ「お待たせぃ!行こっか。」


今日見るライブは複数のバンドが出るライブらしい。
もちろん全て無名のアマチュア。
正直何がカッコいいのかも
わからないが、恭輔が行くので
一緒に行ってみるだけ。
恭輔だってまたダルそうな顔してるし。

ちょっと見るだけ…

…のつもりだった。


ライブハウスに着き、演奏を見た。

初めのバンドは
女性グループだった。

あまりテンションも上げず、
ただ眺めていた。

そして2組目のバンド…

全員、泥棒のような
覆面帽を被っている。

なぜか観客の盛り上がりが
激しくなった。

有名なバンドなのか?

考えているうちに曲が始まった。

……びっくりした。

めちゃくちゃ激しいドラム。
クールに重さを出すベース。

…ロックで男らしいギター。

初めて音楽の凄さを知った。
恭輔を見ると、
目が輝いていた。


ユウ「恭…やべぇよ……。」

キョウ「お…おぅ…すげぇ。」


ほかのバンドには目もくれず、
あのバンドのことを
関係者に聞いてみた。


キョウ「大野さん…」

店長「おー恭輔来たか!」


どうやら店長らしき人物と
知り合いらしい。
チケットもそれで
GETしたみたいだ。


キョウ「大野さん…
あの覆面バンド……」

店長「あーあれな。
ちょっと待てよ?」


店長はあのバンドについて
詳しく教えてくれた。