恭輔の姉の彼氏が
ライブハウスの息子で
その繋がりで
ヤバいドラマーを
発見したらしい。

一度見に行くということで
仁くんも誘い3人で
少し遠いライブハウスに行った。

ジン「このライブハウス…」

ユウ「来たことあるんすか?」

ジン「いや…ヤバい奴
ばっかいるんだよ。」

キョウ「ヤバい奴って…?」

ジン「とにかく入ろう」


入るとそこは
営業しているのかも
わからないくらい荒れていた。


ジン「やっぱそうだよ。」

ユウ「へ?」

ジン「このライブハウスは
訳ありバンドマンの住み処だ」

キョウ「訳ありって…?」

ジン「演奏が派手すぎて
どこのバンドにも
入れなくなった奴が
ここに集まるんだよ。
ちなみにここ、
闇営業だよ。」


表向きは廃業したように
見せかけ、ある特定の
ファンのみ出入りできる
ライブハウスみたいだ。

奥に進むと、誰かが
舞台に立っていた。
ドラムセットに座り、
スティックを構えた。

ドン!

いきなり激しい
音楽が始まった。


ジン「…リズム感は抜群だな。」

キョウ「あんなんじゃ歌えねぇ…」


演奏が終わり、
ドラマーはこっちへ
向かってきた。


ジョー「丈だ。お前らか?
俺の世話見てくれんのは。」

ジン「世話?
なんの話だ?」

ジョー「俺はここの
ライブハウスも
来月から立ち入り禁止だ。
そんな俺を入れてくれる
バンドがあるっつったから
来たんだけど違うのか?」

キョウ「もうちょっと
音下げてくれたら
全然いぃんすけど…」

ジン「いや。
下げなくていい。
丈。金はあるか?」

ジョー「なんに使う?」

ジン「ドラムを買ってくれ。
強度最強のやつなら、
音はそんなに出ないはずだ。」

ジョー「かまわねぇよ。
叩ける場所があれば
なんでもするぜ。」


丈くんがメンバーになった。
これが後に重要人物
になるなんて
全く想像もつかなかった。