私と美月は幼なじみでずっと一緒だった。
仲も良かったし、どんなことも美月には話せたし信頼していた。
もちろん美月も私に対して同じだったと思っていた。
あの日までは。
中学三年になった春、私と美月は同じクラスになった。
受験で大変な一年だけど美月が近くにいるなら大丈夫、そう思っていたのに。
美月は私を無視し始めた。
理由は分からない。
突然話しかけても逃げたり無視したり、会話も無ければ目も合わせなくなった。
それから私の学校生活は絶望だった。
美月に無視されたのと同じ時期に私へのイジメが始まった。
クラスメイトからの言葉に傷付き、物は隠されたり壊されたり。
イジメ、無理、全てに耐えられなくなり、中学三年の秋に私は自らの命を断った。
一言「ごめんなさい。」だけ残して。
でも私は学校から離れられなかった。
魂だけとなり、美月をずっと見ていた。
美月は私が死んでも悲しみなど見せずに笑いながら生きている。
それが許せなかった。
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