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校長室前について、思い切り扉を開けながら叫ぶ

「かなちゃん!!部活申請書持って来た!!」

「あらー明じゃん!そろそろ来ると思ってたよ!」

「(……マジで校長だ…)」

「でさぁ、顧問見つかんなかったからかなちゃんなってくんない?」

えへっと言いながら繋げる明。それに対して、要は

「えーでも、校長だから仕事あるしー」

「名前だけでいいよ名前だけ貸して!!」

「ま、名前だけならいっか♪」
「(意外と軽いな校長!?)」

和内が心の中てつっこんでるとは露知らず要は気楽そうに

「あれ~そういえばそこにさっきからいる男の子って誰?」

と、聞いた。

「あ、コイツは私の友達だよー」

軽くそれに明は答えた。

「どうも和内俊也です」

「どもー和内くん私は校長の斉藤要だよー明とは……お姉さん繋がりの友達だよ。よろしくね」

「よろしくお願いします。……あれ?倉持、おまえ上に姉ちゃんなんかいたっけ?」

不思議そうに和内が聞くと、慌てた風で明は話をそらした。

「……その話は後で!!ひとまず部室に行こう!じゃ、またねかなちゃん」

そういって無理矢理和内の背中を押して、校長室を出る明。

あー危なかった。
コイツにはアイツのことまだ秘密にしとかなきゃ……

「おい、倉持おまえどこまで押してくんだ!?」

「あ、ゴメーン☆さてと予備教室に行こうか!!」

そうやって、和内の後を歩く私は

まだ見ぬよろず部の結成に胸を踊らしていた。