あのあと、私たちは学校を出て(部活動中だったから帰るフリをして出てきた)
そして、そのまま、放火があった事件現場に向かった。

そこには大量の野次馬がいた。
まぁ、中には見知った顔も見られる。

(まぁ、近所だしね)
なんて、人事みたいに考える。
そして、明たちは暇そうに辺りを見回す。
そして、目の端に映った警察を見て、ニヤリとまるでイタズラを思い付いた子供みたいに笑った。

そして、和内の方を見て楽しそうに、

「ねぇ、すっごいラッキーなんじゃないのか私ら」

小さい声で言うと、対する和内も

「あぁんだな、で、どーする」
と聞いてきた。

もちろん二人の間では答えなんて決まっていた。
形として和内は聞いたまでだった。
だから明はそれには答えずに。
「じゃあ、行きますか」

そういって、明と和内は顔を見合わせてニヤリと笑ったあと
警察がいる方向へと歩いて行った。