小さな恋物語

「お前、今日ずっとニヤニヤしてんな!」
放課後、友がオレに話しかけてきた。

ニヤニヤする原因を作ったくせに、原因が自分だとまったく気付いてないバカ。

「それよりも、お前、親にはちゃんと許可とれよ。」
「もちろん!さすがに何も言わずに行くのは無理でしょ。」

「それと、庄司にも連絡しといた方がいいんじゃない?あいつに会いに行くんだからさ。」
彩に会うために行くのだから、連絡するのは、当然だ。

家に帰ったオレは、親から許可をとり、友にOKのメールを送り、彩に会いに行くことを教えた。


その日は彩からの返信は来なかった。


オレは返信を待ちながら、どんな服を着ていけばいいのかとかを考えた。


でも返信はなかった。


ケータイ、見てないのかな?